「輝く女性たち」:栄養士アシスタントのシャイガン由華さん

「大麦入りのサラダを『グルテン・フリー』
だと勘違いしていた昔の自分(笑)

シャイガン由華さん(50歳)
栄養士アシスタント(ロイヤル・プリンス・アルフレッド・ホスピタル勤務)
Yuka Shyegun

yuka240「何年も前の話ですが、枝豆とキヌアと大麦入りのサラダを作って『グルテン・フリーよ♪』と得意げに人に出したら、『大麦はグルテンだよ』って指摘されて大恥をかいたこともあるくらいです(笑)。当時、私はアパレルの店頭販売の仕事をしてたんですが、歳も40を過ぎてこのままずっと立ち仕事はきついし、何かほかに自分にできる仕事はないかなと求人サイトを見ていたら、栄養士アシスタントという職業が存在することを知り、なんとなくピンとくるものを感じ、TAFEで養成コースを受講しました」

 シドニー大学の広大な敷地内にある、こちらも大規模なロイヤル・プリンス・アルフレッド・ホスピタル(通称RPA)でフル・タイムの栄養士アシスタントとして働く由華さん。高校を卒業してすぐの18歳の時に学生ヴィザで来豪、シドニーで夫となる男性と知り合い21歳の時に結婚、22歳で長男、25歳で次男出産後、長らく専業主婦だった。資格もなかったそんな由華さんが40過ぎで一念発起してTAFEで学び、資格を取得しただけでなく立派に一流病院でフル・タイムの仕事を得るに至ったというのは、以前の由華さんと同じような境遇の人だけでなく転職を考えている人たちにとっても大きな励みになるだろう。

「販売の仕事も続けていましたのでパート・タイムのコースを1年かけて受講しました。コース修了間近にワーク・エクスペリエンスがありRPAに配属され、わずか2週間の経験でしたがみんないい人たちでとても楽しく、『もし空きが出たらぜひ働かせてください』とお願いしていたものの、RPAは100%パブリックの病院なのでスタッフはほとんどが終身雇用に近く途中で辞める人がいないんです。それが2カ月後に電話がかかってきて『3カ月だけなんだけど来ない?』と誘ってもらい、そこからどんどん契約が延長されて最終的にはフル・タイムのポジションをオファーされました。TAFEの先生にも『私の生徒でRPAに入ったのはユカが初めて』と驚かれ、自分でもラッキーだったとしか言いようがないです」

 1,000人の入院患者がいるRPAでは患者の食事内容を20人の栄養士が管理しており、患者一人ひとりに毎朝メニューを聞きに行くのがこちらは10人いる由華さんたち栄養士アシスタントの仕事だ。

「『今日は食欲どうですか?』『アレルギーや好き嫌いはありますか?』と患者に声をかけ、糖尿病などメニューに制限がある患者もいますが、できるだけそれぞれの患者の希望やその日の体調に合わせられるようなメニューをタブレットに入力していきます。病院側としては患者に元気に食べて一日も早く退院してもらいたいわけで、モーニング/アフタヌーン・ティーもあるんですが、甘い物が好きじゃない患者にはチーズとクラッカーにするなど調整しています」

 栄養士アシスタントの仕事の良さは午前と午後の仕事内容の違いだという。

「午前中はそうやって病棟を歩き回ってメニューを聞き、午後はオフィスで栄養士に相談しながらコンピューターに情報入力。一日中ずっと歩き回るわけでもないし、座りっぱなしでもないというのがすごく理想的だなと感じています」

素敵な料理写真とレシピの数々は由華さんのインスタグラム(instagram.com/yummy_healthy_ideas)でもチェックできる

 栄養学の知識を得、専業主婦時代からの料理好きも高じて由華さん個人のウェブサイト「ヤミー・ヘルシー・アイディアズ」(yummyhealthyideas.com)を起ち上げ、さまざまな料理の写真と分かりやすいレシピを日本語と英語両方で紹介している。料理の周りに花や小物を置いて由華さん自身が撮影した写真はプロ級といってもいいほど素敵だし、同サイトのインスタグラム(instagram.com/yummy_healthy_ideas)のフォロワーになれば新しいレシピがアップされたらすぐに分かる仕組みだ。

「撮影で使った小物などもサイト上のオンライン・ショップで買えるようにしてはいるものの、まだ全然お金にはなっていませんが(笑)、撮影の際にどういう器にしようかなとか、どういう小物を周りに置いたら可愛く見えるかな、などと考えるのが好きで楽しんでやっています。焦らずマイペースで続け、いつかこれがビジネスになればなあと(笑)」

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