17年ぶりに日本産和牛がオーストラリア市場に登場

 オーストラリア産の「ワギュウ(Wagyu)」がその名称とともに一般のオージーたちの間でもすっかりお馴染みとなった今、純然たる日本産「和牛」を今後日本からオーストラリアへ輸出することを目的としたレセピション「プレミアム・ジャパニーズ・フード・ショウケイス」が日本貿易振興機構(ジェトロ)主催の下に8月20日、シティのホテル、ソフィテル・シドニー・ウェントワースにて開催され、招待された関係者250人が集まりました。

壇上で「日本食材サポーター」であるシドニーの日本食レストランや日本食材取扱店/同団体の紹介も行われた
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 当日、前半の商談会では日本食材の展示会が行われ、日本から食品業者20団体が出品参加、うち9団体が和牛のブースを構えるほどで、後半のレセプションでも和牛カッティング・デモンストレイション及び日本畜産物輸出促進協議会による和牛プレゼンや和牛を使った料理のデモンストレイションなど、日本産和牛をオーストラリアへ本格的に売り込もうという並々ならぬ意欲を感じさせました。

オーストラリア人セレブ・シェフ、アダム・リアウ(大型モニターに映っている人物)やシドニー在住の料理研究家・出倉憲秀(けんしゅう)さんによる和牛を使った料理のデモンストレイションも行われた
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 レセプションの最後には東レストランを筆頭に、ゴールド・クラス達磨、鱒屋、仏舎利など「日本食材サポーター」として正式に認定されているシドニーの日本食レストランや日本食材取扱店/同団体などが紹介されました。日本産和牛がオーストラリアに輸入されるのは今回が初めてではありませんが、2001年に日本で牛海綿状脳症(BSE)が発生したことをきっかけに輸入禁止となって以来だから実に17年ぶりとなります。17年前にはまだオージーたちの間ではワギュウという言葉が浸透していませんでしたが、今や一大市場に近いステイタスを築き上げ、ましてや牛肉大国オーストラリアにおいて日本産和牛が今後どう食い込んでいくのかが期待されます。