古き佳き時代の1959年シドニーの百貨店で働く女性たちの心温まるドラマ(映画「しあわせの百貨店へようこそ」)

 

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※2022年1月9日更新

しあわせの百貨店へようこそ

Ladies in Black

(オーストラリア2018年公開、日本配信公開/109分/PG/ヒューマン・ドラマ)

監督:ブルース・ベレスフォード
出演:ジュリア・オーモンド/アンガーリー・ライス/レイチェル・テイラー/ヴァンサン・ペレーズ/ニコラス・ハモンド

(※以下、文中の紫色の太字タイトルをクリックすると該当作品の本コーナーでの紹介記事へとジャンプします)

 オージー女性作家マデリーン・セント・ジョン(1941〜2006)が1993年に発表しベスト・セラーを記録したデビュー小説「ジ・ウィメン・イン・ブラック」を、米オスカー作品賞並びに主演女優賞に輝いた「ドライビングMissデイジー」(89)で知られる大御所オージー監督ブルース・ベレスフォード(「英雄モラント傷だらけの戦士」)が映画化したオーストラリア映画。セント・ジョンが小説家になったのは50歳を過ぎてからということもあり、64歳で他界するまで生涯に4冊しか作品を発表しなかったにもかかわらず、イギリスの権威ある文学賞ブッカー賞(現マン・ブッカー賞)で最終候補に選出された初のオージー女性作家でもある。セント・ジョンとベレスフォード監督は若かりしころシドニー大学でともに学んだ学友で、ベレスフォード監督はいつかきっとセント・ジョンの小説を映画化すると約束していたという。映画化の3年前の2015年にまずミュージカル舞台化され、その際に原作のタイトルにあった“女たち(women)”という言葉が“淑女たち(ladies)”に変更され、映画版でもそれが踏襲された(※ちなみに映画版はミュージカルではなく純然たるドラマ)。ハリウッド映画「スパイダーマン:ホームカミング」(17)、続く「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」(19)で主要キャラのひとりベティ・ブラント役を演じ海外でも注目を集めたオージー女優アンガーリー・ライスがヒロインの座を射止め、イギリス人女優ジュリア・オーモンドとスイス人男優ヴァンサン・ペレーズを海外から招き、そのほかもすべてオール・スターが顔をそろえた。同年度オーストラリア・アカデミー(AACTA)賞では作品、監督、主演女優(ライスとオーモンドが同時ノミネイションを受けた)、助演女優(ノニ・ヘイズルハースト)、脚色、撮影、編集賞など主要10部門11候補となり、主演女優(ライス)、作曲、衣装デザイン、ヘア&メイクアップ賞の4部門を受賞した。

百貨店グーズのドレス売り場でアルバイトを始めるリサ(アンガーリー・ライス:中央)と職場の先輩のパティ(アリソン・マクガー:左)とフェイ(レイチェル・テイラー)
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グーズに高級デザイナーズ・ドレスのテナントを構えるマグダ(ジュリア・オーモンド:左)はお洒落のノウハウを伝授するなど聡明なリサを可愛がり…
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 1959年のシドニーを舞台に、現在シドニーを走る路面電車ライトレイルではなく1879年に開通し1961年にいったん廃止された当時のトラムをCGを併用して再現、主な舞台となる架空の百貨店の外観は、実際に元百貨店だった当時の外観が残されたまま現在は裁判所となっているシティのダウニング・センターが、百貨店内部のシーンはこちらもシティに現存する百貨店デイヴィッド・ジョーンズが使用されたほか、全編シドニー及び近郊のブルー・マウンテンズなどで撮影され、ライスとオーモンドがシドニー・フェリーで移動するシーンも登場。ハイ・スクール卒業を前に百貨店グーズ(日本ではこの店名を“グッズ”と記載されるが綴りは“商品”を意味する“goods”ではなく“Goode’s”なので発音は“グーズ”に近い)のドレス売り場でアルバイトを始めるリサを主人公に、だがリサを演じるライスだけでなくともにリサの職場の先輩社員でフェイ役のレイチェル・テイラー、パティ役のアリソン・マクガー、スロヴェニアからの移民で店内に高級デザイナーズ・ドレスのテナントを構えるマグダ役のジュリア・オーモンドの合計4人がそれぞれフィーチャーされる役柄を演じる。原題を直訳すると“黒衣の淑女たち”という意味で、ドレス売り場で働く彼女たちが膝丈のシンプルな黒いドレスを制服代わりに着用していることを表している。

百貫店グーズの外観として使われたシティのダウニング・センターと、本作のためにCGを併用して再現された当時のトラム(路面電車)
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 ヒロイン、リサを演じたアンガーリー・ライスは本作公開時の実年齢もリサと同世代の17歳で、高級百貨店のドレス売り場という華やかな職場で最初は大いに戸惑い、失敗を繰り返しながらも成長していく多感な女子高生を等身大の演技で見せ非常に好感度が高い。一方、出演者の中で一番最初に名前がクレジットされるトップ・ビリングを飾るのはハリウッド映画界でもその名を広く知られたジュリア・オーモンドで、本作の主役はあくまでもライスなのだがスロヴェニア訛りの英語を操り、リサを優しく指導していくマグダ役を好演、前述の通りオーモンドもライスと並んで同年度豪アカデミー主演女優賞にノミネイトされた。マグダが夫に「リサは私の若いころを思い出させてくれるわ」と言うシーンがあるが、実際、若かりしころのオーモンドはライスに負けず劣らずの愛くるしいベビー・フェイスで、ブラッド・ピットの相手役を務めた「レジェンド・オブ・フォール/果てしなき想い(Legends of the Fall)」(94)などのほか、「麗しのサブリナ(Sabrina)」のリメイク版「サブリナ」(95)でタイトル・ロールであるサブリナ役に起用されたのも、90年代当時のオーモンドが1954年のオリジナル版でサブリナを演じたオードリー・ヘプバーン並みにキュートなルックスの女優だとハリウッドでも認識されていたという事実の証明になるだろう。

アンガーリー・ライス(左)とレイチェル・テイラー
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ジュリア・オーモンド
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 ハリウッド映画「トランスフォーマー(Transformers)」(07)のマギー役が有名なフェイ役のレイチェル・テイラー(「ハウス・オブ・ボンド」)とパティ役のアリソン・マクガーも魅力的だ。フェイ自身には教養がないが、リサに借りたトルストイの小説「アンナ・カレーニナ」を読んでは泣き、デイトするようになったハンガリーからの移民で教養溢れるルディとフランス映画を観に行っては涙を流すのは、ジュリア・ロバーツが「プリティ・ウーマン」(90)でリチャード・ギアにオペラ観賞に連れて行ってもらって涙を流すシーンを彷彿とさせる感受性豊かな女性だし、パティも最近ギクシャクしている夫婦関係をなんとかしようと社販で買ったセクシーなキャミソール姿を夫に見せたりと、憎めない愛すべきキャラなのだ。

夫フランク(ルーク・ペグラー)との仲が最近ギクシャクしているパティ(アリソン・マクガー)
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 そのほかの出演者では、リサの両親役にシェイン・ジェイコブソン(「リベンジャー 復讐のドレス」)とスージー・ポーター(「パルス」「イースト・ウエスト101   」「リトル・フィッシュ」「タップドッグス」「トゥー・ハンズ/銃弾のY字路」)が扮し、ジェイコブソンは家ではTVの競馬観戦に夢中であまりリサのことを構わないがちゃんと親子の愛が感じられる父親だし、ポーターはリサの大学進学を応援する愛情溢れる綺麗なお母さん役が驚くほどハマっていて、というのもポーターは主にTVドラマでクールな刑事役などを演じることが多かったから嬉しい発見。ドレス売り場のお局様的存在のミス・カートライト役で豪アカデミー助演女優賞候補となったノニ・ヘイズルハースト(「キャンディ」「リトル・フィッシュ」)も映画を引き締めるスパイスになっている。

父(シェイン・ジェイコブソン)がTVの競馬観戦に夢中になっている間に大学進学のための奨学金申請用紙に保護者のサインをもらおうとするリサ
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愛情溢れるリサの母(スージー・ポーター)
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ドレス売り場のお局様的存在のミス・カートライト(ノニ・ヘイズルハースト:右)9

 男優陣ではジェイコブソンのほかにも、マグダに紹介されてフェイとデイトするようになるハンガリー移民ルディ役に、本作の3年前の「ホールディング・ザ・マン—君を胸に抱いて—」で主人公のゲイの青年を演じ高く評価されたライアン・コアがオージーながらハンガリー訛りの英語で健闘。また、ジェラール・ドパルデューが米オスカー主演男優賞にノミネイトされた「シラノ・ド・ベルジュラック」(90)でヒロイン、ロクサーヌが思いを寄せる美男子クリスチャン役や、「王妃マルゴ(La Reine Margot)」(94)でイザベル・アジャーニ演じるマルゴと恋に落ちるラ・モール伯爵役などで知られる、マグダの夫ステファン役ヴァンサン・ペレーズ、パティの夫フランク役ルーク・ペグラーもそれぞれ印象的だし、グーズの支配人ミスター・ライダー役に不朽の名作ミュージカル映画「サウンド・オブ・ミュージック(The Sound of Music)」(65)でトラップ家の長男フリードリヒを演じたニコラス・ハモンドが扮している点にも注目(※ハモンドはアメリカ出身だが80年代半ばにオーストラリアに移住以降、シドニーを拠点に活動している)。そしてこちらは1シーンだけのチョイ役だが、フェイがクリスマス休暇を過ごすブルー・マウンテンズの友人の実家の、友人の母親役でデボラ・ケネディ(「マイ・マザー・フランク」「人生は上々だ!」「ティム」)が登場。

マグダの紹介で出会ったルディ(ライアン・コア)とフェイ(レイチェル・テイラー)は互いに引かれ合い…
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ともにヨーロッパからの移民である夫婦役のジュリア・オーモンドとヴァンサン・ペレーズ
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グーズの支配人ミスター・ライダー(ニコラス・ハモンド)
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 百貨店で働く女同士の後輩イジメ劇を期待している人には残念だが、リサをいじめる先輩は一人もいない。フェイもパティも、さらには一見厳しそうに見えるミス・カートライトもリサに辛く当たったりしないばかりかむしろ優しいし、マグダに至ってはリサを目にかけ自宅にランチに招待するほど可愛がる。家でも両親の仲も円満で一人娘のリサは愛情に包まれて暮らしている。本作の見どころは、なので1959年当時のシドニーの、古き佳き時代のハート・ウォーミングな人間ドラマと、ヨーロッパからの移民であるマグダを通してリサが触れる、こちらもオーストラリアを代表する多民族国家の素晴らしさである。マグダたち当時の東欧からの移民の多くは第二次世界大戦下におけるナチス・ドイツの難を逃れてオーストラリアへやってきた“難民”で大変な思いをしてきただろうし、一方、中流階級出身のリサを除き、豊かなはずのオーストラリアで生まれ育ちながらフェイもパティも経済的な事情から義務教育課程を修了した15歳で働かざるを得なかったという両者の辛い過去を考えさせられる。

 また、“古き佳き時代の”という意味では百貨店の存在そのものがそれに当てはまる。高級ホテル同様、正面玄関には制服を着たドアマンが立っていて、地上階ではグランド・ピアノの生演奏が行われ、富裕層はもちろん一般市民もちゃんとした服装で出かける場所が百貨店だった。それは日本でも同じで、ショッピング・センターでランチといえばフード・コートが当たり前の若い世代にはもうピンとこないかもしれないが、古き佳き時代のデパートといえば今ではほとんど見なくなったエレベーターガールがいて、一定世代以上の日本人にとっては、例えば記者の場合、たまに両親や祖父母に連れて行ってもらったデパートの食堂でスパゲティ・ミートソースを食べるのが十分“特別なこと”だったように、デパートは常に心躍らせてくれるキラキラとした場所だった。

 だがそれら以上に、日本人が観ても学生時代にバイトしていた自分自身を重ね合わせることができる秀作だ。国も時代も、そしてもちろんバイトの職種も違っても、リサの目線を通して頑張っていた、もしくは今現在頑張っている若い人たちも必ず共感でき、温かな気持ちにさせられるはず。

【セリフにおける英語のヒント(その1)本作の中で何度か出てくる“レフォー(reffo)”は“難民(refugee)”を意味するオージー・スラングで、複数形は“レフォーズ(reffos)”。

【セリフにおける英語のヒント(その2)こちらも本作の中で何度か出てくる“スチュルース(strewth)”とは驚きの感情を表す言葉で現在風に例えるなら“マジ?”とか“うわっ!”という意味だが現在ではほとんど使われなくなった古い言葉である。

【セリフにおける英語のヒント(その3)リサがバイトを始めた初日、スタッフの休憩所でフェイとパティがお茶している場に現れたリサに、フェイが「学校を出たばかりなの? インターを修了したんでしょう?」と聞くと、「いえ、リーヴィングなんです」と答える。どちらもシドニーが州都であるニュー・サウス・ウェールズ州で当時採用されていた学歴を指し、インターは“インターメディエット・サティフィケイト(Intermediate Certificate)”の略で義務教育課程の最終学歴(15歳)、“リーヴィング(Leaving)”はインター修了後、大学進学を目指す学生がさらに2年かけて取得しなければならなかったリーヴィング・サティフィケイトのこと。

【セリフにおける英語のヒント(その4)同じシーンでフェイがリサに「将来は何になるの?」と質問し、リサが詩人、さらに女優と答え2人に驚かれると、「シェイクスピアとかユージン・オニールとかモリエールを演じるシリアスな舞台女優になりたいんです」と言う。するとすかさずフェイが「モリー何ていう人?(Mollie-who?)」と尋ね、リサが答えに窮していると、フェイは肩をすくめ「彼女の名前聞いたことがないわ」と言う。フェイは17世紀フランスの劇作家モリエールの名前を知らなかったというわけだが、モリエールの名前を“モリー・なんとか”という女性名だと勘違いしたというジョーク。一方、このシーンで初めてリサの歳が16歳であることを知ったパティは「私が16歳の時には靴の工場で(15歳だったころから)既に2年働いてたわ」と言う。つまり、フェイもパティも義務教育しか受けていない(受けられなかった)という意味で、日本より豊かだった1959年当時のオーストラリアでも、働く女性すべてがそうではないが男女に限らず経済的事情から学業もそこそこに働かざるを得なかった人たちも多かった。また、当時はそもそも一般的な中流家庭でも女性が大学まで進学するのはまだ珍しかった。リサが大学進学のための奨学金申請用紙に父親のサインをもらうのに、父がTVに夢中になっているタイミングで「今がチャンス」とばかり母にうながされ父にサインしてもらうのはそのため。

【セリフにおける英語のヒント(その5)映画の中で出てくる地名と団体名はグーズを除いてすべて実在。マグダの自宅があるモスマンはシドニー北郊にある高級住宅街、またマグダが自身のブティックを構えようと思っていると夫ステファンに話すシーンのダブル・ベイはシドニー市街地から最も近い高級住宅街。マグダとステファンとルディがカフェでコーヒーを飲むシーンでマグダがピット・ストリートと言うのは職場であるグーズからすぐのシティの大通り。パティの夫フランクが突然パティの前から姿を消し、再び現れた際に今までどこにいたのかと尋ねるパティに答えたワガ・ワガは、先住民アボリジニがそう呼んでいたことからそのまま現在もその名で呼ばれる地名。フェイがクリスマス休暇を友人の両親の実家ブルー・マウンテンズで過ごす際、友人がニュー・イヤーズ・イヴはハイドロのパーティに行こうと言うのはブルー・マウンテンズにある5スター・ホテル、ハイドロ・マジェスティックのことでこちらも現存。リサの父親が写植技師として働いている新聞社シドニー・モーニング・ヘラルドはシドニーを代表する主要新聞のひとつ。フェイがかつて歳上の男性の愛人だったとルディに打ち明ける際、その男性がフェイのためにフラット(日本でいうアパート/マンション)を借りた場所キングス・クロスは“南半球最大の繁華街”として知られ風俗店が多かったエリア。

【セリフにおける英語のヒント(その6)マグダとステファン夫妻の自宅にリサと両親がランチに招待されるシーンでリサの父エドが隣に座ったステファンに出された料理のひとつを指し美味しいと言い、これは何かと尋ねステファンがダック・レヴァー・パテだと答えるとエドが複雑な表情を見せる。英国式のごくシンプルな食生活を送っていた当時のオーストラリアの一般家庭では馴染みの薄い鴨の肝臓を使った珍しい料理だということだが、オーストラリアでは仔羊の脳味噌が当時から普通に食されていただけでなく現在でもスーパーで購入できるので、日本人からしたらそっちの方がグロい。

【映画に見るオージー・ライフスタイル】日本では全国に百貨店があるが、オーストラリアでは当時、シドニーやメルボルンなどの大都市にしか百貨店は存在せず、その数も例えばシドニーでは現存するデイヴィッド・ジョーンズとグレイス・ブラザーズ(現マイヤー)のほかは本作の舞台の外観として使われたマーク・フォイズ・ピアッツァ・ストア(現ダウニング・センター)など数えるほどしかなく、いずれも地上階でグランド・ピアノの演奏が行われるなど高級志向を売りにしていた。現在もオーストラリアでは大都市以外にはショッピング・センターはあっても数階建てのひとつの建物丸ごと百貨店というのは存在しない(※ショッピング・センターの中に出店している百貨店はある)。ダウニング・センターは1999年にヘリテージ指定を受け、百貨店だった当時の外観がそのまま今に残る。ダウニング・センター同様、外観が残されているシドニーの元百貨店に現在ブロードウェイ・ショッピング・センターとして知られるかつてのグレイス・ブラザーズがあり、映画の中で名称が出てくるメルボルンの百貨店ジョージズも過去に実在、また、同じくメルボルンには日本の高島屋が進出した時期もあり、高島屋メルボルン店には高級フランス料理店ポール・ボキューズが店を構えたり、日本食材や同惣菜類、和食器の売り場もありオージーたちにも人気を博した(高島屋はシドニーにも進出したが、シドニー店は百貨店より規模の小さい土産物店といった店構えだった)。

【映画に出てくる当時のヒット曲】リサが自宅の庭で母と仲良く歌うのは1958年にシングルとしてリリースされ世界中で大ヒットしたイタリアのカンツォーネ曲「青く塗られた青の中で(Nel blu, dipinto di blu)」で、オーストラリアを含む英語圏や日本でもサビの部分の歌詞を取って「ヴォラーレ(Volare)」というタイトルが一般的。

Story

 1959年シドニー。ハイ・スクール卒業を控え、シドニー大学への進学を希望している読書好きの16歳のリサ(アンガーリー・ライス)は、クリスマス前の繁忙期とそれに続くSALEの臨時スタッフとして雇われシティの百貨店グーズのドレス売り場でアルバイトを始める。職場の先輩社員でどちらも美しく優しいフェイ(レイチェル・テイラー)は独身、パティ(アリソン・マクガー)は既婚者で子供を欲しがっているが最近夫との関係がギクシャクしている。店内に高級デザイナーズ・ドレスのテナントを構えるスロヴェニアからの移民マグダ(ジュリア・オーモンド)は聡明なリサを可愛がり、リサを自宅でのランチに招待する。マグダの夫ステファン(ヴァンサン・ペレーズ)、夫妻の友人ルディ(ライアン・コア)はどちらもハンガリーからの移民で、それまでアングロサクソン系のみの環境で育ったリサは彼らを通して初めて異文化を直接肌で感じる。リサの母(スージー・ポーター)は裁縫が得意でリサのドレスをいつも手作りしてくれているが、グーズで洗練されたドレスに囲まれるようになったリサは母が作ってくれるドレスがフリフリで子供っぽいのが気になるようになり、母を傷つけないようやんわりと手直ししてくれるよう頼む。リサはグーズで売られている一着のドレスに一目惚れするが、そのドレスは150ギニーという高額、マグダからクリスマスの後まで売れ残ったら半額の75ギニーになると言われるも、それでもリサの小遣いでは手が出る値段ではなく落胆する。独身のルディはオーストラリア人女性との結婚願望を持ち、リサの提案でマグダはルディと引き合わせようとフェイを自宅でのニュー・イヤーズ・イヴのパーティにリサとともに招待するが、移民に馴染みがないフェイはマグダを警戒しており…。

「しあわせの百貨店へようこそ」予告編

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