特別展「ジャパン・スーパーナチュラル」開催
(11/2〜2020/3/8)
江戸時代の浮世絵から現代アートまで、幽霊や妖怪、中には西洋の童話もテーマにした日本人芸術家による絵画、イラスト、彫刻、写真作品など180点以上を一堂に集めた特別展「ジャパン・スーパーナチュラル」が11月2日(土)から2020年3月8日まで、ザ・ドメインのNSW州立美術館で開催される。シドニーの暑い夏、ちょっとひんやりゾクッとさせてくれるかも?
葛飾北斎の作品(1831〜32年作/26.3 x 18.9cm/ミネアポリス美術館蔵)
世界的知名度では西洋生まれのドラキュラやフランケンシュタインに負けるとしても、日本でも古くから実にさまざまな怪談や妖怪、もののけが語り継がれている。今回の展覧会とは無関係だが“現代生まれ”も含めれば、知名度という点ではもしかして「リング」の貞子などは海外でも若い世代を対象にアンケートを取ったら上位にランキングするかもしれない。
特別展「ジャパン・スーパーナチュラル」では江戸時代から現代までの約300年にわたって、日本でこの世に存在するはずのない、でも誰もが小さいころにさまざまな幽霊話を聞いて震え上がったり、または中には“いい妖怪”あるいは人間に危害を加えるというほど大げさではないが人間にちょっとしたいたずらをする可愛い妖怪もいるのだと知って、そんな妖怪だったら会ってみたいなと憧れた超自然界の生き物たちが、それぞれの時代でどういうふうに描かれてきたかの移り変わりを見せてくれる。
歌川国芳の作品(1845〜46年作/36.9 x 74.2cm/大英博物館蔵)
自身の作品の前に立つ村上隆
葛飾北斎、歌川国芳(くによし)、月岡芳年(よしとし)、河鍋暁斎(かわなべきょうさい)ら浮世絵画家に始まり、ルイ・ヴィトンとのコラボやカニエ・ウェストのアルバム・ジャケットのデザインを手がけたことなどから海外でも非常に高い人気を誇る村上隆を筆頭に、「ゲゲゲの鬼太郎」の作者としてお馴染みの故・水木しげる、松井冬子、やなぎみわ、束芋、青島千穂といった現代アーティストまで、日本、そして全豪各都市の主要美術館だけでなく大英博物館や米国など海外所蔵の貴重な作品まで借り受け、実に180点以上を一挙にまとめて鑑賞できる貴重な機会、ぜひお見逃しなく!
Japan Supernatural – info
●会場:NSW州立美術館(Art Gallery of New South Wales, Art Gallery Rd., The Domain)●期間:11月2日(土)〜2020年3月8日 ●開館時間(休館日なし):10am-5pm(水は10pmまで)●料金:大人$25、コンセッション$22、12〜17歳$12、12歳未満無料、ファミリー(大人2人と子供3人まで)$62 artgallery.nsw.gov.au