【ここに掲載しきれなかった館内内部の見どころ多数ありの
「NSW州立美術館・旧館（南館）」取材YouTube動画はこちら！】
ザ・ドメインにあるNSW州立美術館では旧館（南館）の常設展及び2023年９月３日まで旧館で開催中の特別展「アーチボルド、ウィン＆サルマン賞2023」、そして旧館左隣の北側に昨年末にオープンしたばかりの新館常設展の同館専属日本人ヴォランティアによる日本語無料ハイライト・ツアーを毎週開催中。新館の見どころについては昨年、ジャパラリアの誌面（ブログ記事はこちら！）、そして公式YouTubeチャンネルでも動画で紹介済みだが（該当動画はこちら！）今回、日本人ヴォランティアの女性に改めて旧館を案内してもらった。
ほぼ150年前の1874年に開館した、ギリシャ復興様式の壮麗な外観が印象的なNSW州立美術館・旧館（南館）
本年度アーチボルド賞受賞のジュリア・ガットマンの受賞作品でオージー女性ミュージシャン、モンテーニュを描いた「頭は空に、足は地に」（198 x 213.6cm）
旧館の広大な建物内部の常設展は大きく「15〜19世紀ギャラリー」「20世紀ギャラリー」「アジア芸術ギャラリー」の３つの展示スペイスに分けられ、例えばヨーロッパでもてはやされた柿右衛門や有田焼などの日本の陶芸作品も「アジア芸術」のセクションではなく「15〜19世紀」にフランスのセーヴル焼などと並んで展示されている。特に「15〜19世紀ギャラリー」は長年シドニーに住んでいる日本人でも過去に一度、ザッと観たっきりという人も少なくないだろうが、日本語ガイド・ツアーでは主要展示作品の解説だけでなく、例えば展示作品AとBの関連性などあっと驚く興味深いエピソードも盛りだくさんに楽しく案内してくれる。日本国内でオーストラリア芸術に注目が集まることは滅多にないため日本人にはほとんど馴染みがない、だが日本以外の国では非常に有名な数多くのオーストラリア人芸術家たちのことがあれこれ分かるのもガイド・ツアーならでは。
俳優サム・ニールを描いた本年度アーチボルド賞ファイナリスト作品（200 x 240cm）
現在開催中の特別展「アーチボルド、ウィン、サルマン賞2023」においても、ガイド・ツアーに参加しなければ決して分からない、とある展示作品のユニークな“仕掛け”が見られる点にも注目！
【「アーチボルド、ウィン＆サルマン賞」豆知識】
ロック・バンド、シルヴァーチェアーのリード・ヴォーカリスト、ダニエル・ジョンズを描いた本年度アーチボルド賞ファイナリスト作品（198 x 198cm）
肖像画対象のアーチボルド賞は100年以上前の1921年に設立、風景画対象のウィン賞はそれより古い1897年に開始、そして（主に）静物画対象のサルマン賞が同1936年と、それぞれのジャンルにおいていずれも全豪芸術界で最も権威ある芸術賞として知られる。アーチボルド賞を受賞した画家に授与される賞金が日本円の感覚だと1,000万円相当の10万ドルという額からも格式ある芸術賞だということが分かるが、同時に“娯楽性”を併せ持つ賞でもあり、毎年アーチボルド賞展で展示される全最終候補作品の中には芸能人やセレブをモデルに描いたものも多く、今年も映画「ジュラシック・パーク」でお馴染みのNZ出身のハリウッド・スター、サム・ニールや、日米を含む海外でも人気を集めたオーストラリアのロック・バンド、シルヴァーチェアーのリード・ヴォーカリスト、ダニエル・ジョンズを描いた作品などがファイナリストに選ばれた。
NSW州立美術館・日本語無料ガイド・ツアー – info
●開催日時＋集合場所：＊旧館常設展…毎週金曜11amに旧館正面玄関を入ってすぐのインフォメイション・デスクにて、＊旧館・特別展「アーチボルド、ウィン、サルマン賞2023」…2023年８月27日まで毎週日曜11amに旧館地下２階の同展入り口にて（※「アーチボルド賞展」は事前に入場チケット購入の上、集合場所に）、＊新館常設展…毎週日曜1pmに新館エントランス・パヴィリオンにて ●所要時間：常設展45分、「アーチボルド賞展」１時間 ●料金：無料（※「アーチボルド賞展」は事前に入場チケット購入の上、集合場所に） ●予約：不要
Art Gallery of NSW – info
●所在地：Art Gallery Rd., Sydney（セント・ジェイムズ駅から徒歩10分） ●開館時間（イースター・フライデイと12月25日クリスマス・デイを除き休館日なしで毎日開館）：10am-5pm（水は10pmまで） ●2023年９月３日まで開催中の特別展「アーチボルド、ウィン、サルマン賞2023」入場料金（※常設展は入場無料）：大人$25、コンセッション$22、12〜17歳$13、ファミリー（大人２人＋子供３人）$63 TEL: (02)9225-1700 artgallery.nsw.gov.au
【ジャパラリア公式YouTubeチャンネル最新投稿】
●シドニー探訪：NSW州立美術館・旧館（南館）
●レストラン取材：一丁目
（※動画視聴は↓以下の画像ではなく↑上の赤い太字をクリック♪）
japaralia.com 