【※「伊藤彦子〜ハッピー・バースデイ2U2展」も紹介の動画はこちら!】
ザ・ドメインにあるNSW州立美術館ナーラ・ヌラ館(旧館)で3月15日、無料展「伊藤彦子〜ハッピー・バースデイ2U2(トゥ・ユー・トゥー)」が開幕、2025年8月17日まで開催中。
自分の誕生日の箱の蓋を開けて、中に入っているバースデイ・カードを持ち帰れるインタラクティヴ展(© Hikoko Ito / Photo by Etsuko Ito)

香港を拠点に活動する日本人アーティストであり建築家でもある伊藤彦子(ひここ)さんが制作したインスタレイションを展示した同展は、アパートやマンションの郵便受けをイメージしたような形状のもので壁沿いに連なった一個一個の箱の扉にすべて絵柄の異なる透かし彫りの絵があしらわれ、箱の数366、つまり、うるう年の1年間の日数と同じである。
それぞれの箱の中にはカードが入っており、カードには伊藤さんが選んだNSW州立美術館所蔵作品を描いたイラストのほか、例えば1月1日の箱なら1月1日生まれの誰かが書いたバースデイ・メッセージが綴られている。来場者は自分の誕生日の箱に入っているカードを1枚持ち帰ることができ、お返しに、会場に置かれているカードに自分と同じ日に生まれた、次にそのボックスを開ける誰かに向けてのメッセージを書いて箱に入れておくという、「あなた“も”誕生日おめでとう」という意味の展覧会名そのまま、インタラクティヴに楽しめる。
では、展覧会初日の3月15日に最初から入っていたカードは誰の手によるものか? それらはシドニーと香港のさまざまな学校に通う児童たちの協力の下、事前に集められた。例えばシドニーでは今年1月中、大々的に子供たちへの協力を呼びかけ、連日のようにこの展覧会のための無料ワークショップが州立美術館で開催され、シドニーだけでなくたまたま1月に同美術館に足を運んでいた世界各国からの大勢の子供たちがワークショップに参加して同展覧会のためのカードを作成した。スマホなどでの機械的なメッセージのやり取りが主流になった今、手書きのメッセージ・カードを手に取ることで、人の温かさに触れる素晴らしさを問いかける展覧会でもある。
【※「伊藤彦子〜ハッピー・バースデイ2U2展」も紹介の動画はこちら!】
“Hikoko Ito: Happy Birthday 2U2” – info
●会場:NSW州立美術館ナーラ・ヌラ館(旧館)(Art Gallery of NSW – Naala Nura Building, Art Gallery Rd., Sydney) ●期間:8月17日まで開催中 ●開館時間(休館日なしで毎日開館):10am-5pm(水は10pmまで) ●料金:無料 ℡:1800-679-278 artgallery.nsw.gov.au
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●シドニー店舗取材:ガイア・ハウス
●シドニー・レストラン取材:スシトレイン・レイン・コーヴ店
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