1920年代のシカゴを舞台にした「シカゴ・ザ・ミュージカル」オーストラリア・キャスト版再演!

 ボブ・フォッシー脚本・振付のブロードウェイ・ミュージカル「シカゴ」のオーストラリア・キャスト版再演が6月2日にメルボルンで千秋楽を迎えシドニーに巡演、6月9日(日)から7月27日(土)までヘイマーケットのキャピトル・シアターで上演される。

弁護士ビリー・フリン役のアンソニー・ワーロウ(中央右)と、彼の膝の上に座るロキシー・ハート役のルーシー・マウンダー(Photos by Jeff Busby)
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 1924年にアメリカのシカゴで実際に起こった殺人事件の裁判を取材した「シカゴ・トリビューン」紙の女性ジャーナリスト、モウリン・ダラス・ワトキンスが同事件にヒントを得て書き上げた戯曲「シカゴ」は、まずはミュージカルではなく舞台劇として1926年に初演され大ヒット、翌1927年にはサイレント映画化もされ、さらに1942年にはタイトルを「ロキシー・ハート」と変えトーキー作品としても映画化された。1960年代にはボブ・フォッシーがミュージカル化を狙って原作者であるワトキンスに再三にわたってアプローチをかけたが、なぜかワトキンスはミュージカル化を死ぬまで許可しなかったため、ミュージカル化は彼女の死後である1975年に初めて実現した。ミュージカル版も世界各国で大成功を収め、2002年にロブ・マーシャル監督の下、レネー・ゼルウィガー、リチャード・ギア、キャサリン・ゼタ・ジョーンズ出演で映画化され、米アカデミー賞では監督賞や主演女優賞、助演男優賞など主要11部門にノミネイトされ、作品賞とヴェルマ・ケリー役のゼタ・ジョーンズの助演女優賞を含み6部門を受賞した。

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 禁酒法時代の1920年代のアメリカ・シカゴを舞台に華やかにスタイリッシュに繰り広げられる「シカゴ・ザ・ミュージカル」、今回のオーストラリア・キャスト版では全豪ミュージカル界を代表する大スター、アンソニー・ワーロウが悪徳敏腕弁護士ビリー・フリン役を、ヴェルマ役は映画やTVドラマでの活躍も目立つ女優ゾイ・ヴェントゥーラ(※ヴェントゥーラが主要キャラのひとりを演じたオーストラリアの連ドラ「ワイルド・ボーイズ」を紹介したジャパラリア記事はこちら!)、そしてロキシー・ハートの夫エイモス役には映画にもなったオーストラリアの大ヒット・コメディ・ドラマ・シリーズ「キャス&キム」のキャスの娘キムの夫ブレット役が有名なピーター・ロースソーンが演じることも話題を集めている(※「キャス&キム」の映画版「キャス&キムデレラ」を紹介したジャパラリア記事はこちらこちら!)。約2カ月間のシドニー公演の後、8月4日からアデレード、9月7日からはキャンベラで巡演される。

Chicago The Musical – info

●会場:キャピトル・シアター(Capitol Theatre) ●期間:2024年6月9日(日)〜7月27日(土) ●開演:夜公演/火〜木7pm、金土7:30pm、日6pm、マチネ/水1pm、土2pm、日1pm ●料金(大人):公演曜日・時間によって$69.90〜$295 chicagomusical.com.au

「シカゴ・ザ・ミュージカル」オーストラリア公演予告編