【特別展「ラムセスとファラオたちの黄金」の取材動画はこちら！】
シティからも徒歩距離のオーストラリア博物館で2023年11月18日（土）から2024年５月19日（日）まで、大型展覧会「ラムセスとファラオたちの黄金」が開催中。
世界遺産創設のきっかけとなった、ラムセス２世が建造させたアブ・シンベル神殿
エジプト国外での展示はシドニーが２都市目となるラムセス２世の棺とその横に立つエジプト考古最高評議会のモスタファ・ワジリ事務局長（Photo by James Alcock）
タイトルからも分かる通り、古代エジプトに君臨したファラオたちの中でも現存する壮麗なアブ・シンベル神殿を建造させたことによりツタンカーメンやクレオパトラと並んで最も知名度の高い、新王国時代第19王朝の王ラムセス２世（紀元前1303〜同1213）にフォーカスを当て、ラムセス２世の棺や重量725kgに及ぶ同じくラムセス２世の石像、黄金のマスク、宝飾品、お守り、動物のミイラ（猫、ワニ、マングース、子ライオン）など、実に182点をエジプトから借り受けて一堂に展示、中でもラムセス２世の棺はフランス・パリに次いで、エジプト国外に持ち出されるのはシドニーが史上２番目の都市となる。
25歳で即位したラムセス２世の治世は67年に及び、医療技術の観点からも古代エジプトという時代を踏まえると現代人には信じられないような92歳まで長生きしたことによって、まさに太陽神ラーの子であるファラオの神々しさをその身をもって体現したことでも知られる（生涯において公式な王妃だけでも８人と結婚、側妃の数は100人を超えるといわれ、子供の数も分かっているだけで100人以上）。当時のエジプト人の平均寿命は35〜40歳だったというが、ラムセス２世の長寿は決してファラオの威光を神格化するために捏造されたものではなく、今回の展覧会では展示されないものの発見されたラムセス２世のミイラの科学的検証からも証明されているから驚きだ。
ラムセス２世の第13王子で父王亡き後ファラオとなったメルエンプタハの胸像
第22王朝の初代ファラオ、シェションク１世の、ホルスの目をデザインにあしらった金の腕輪
第12王朝時代の王女メレレットのペンダント
同展のもうひとつの話題は、別料金（一律＋$30）で専用ゴーグルとヘッドフォンを着用し、そこに映し出される映像に合わせて動く椅子に座って大迫力の古代エジプト・ヴァーチュアル・リアリティ（VR）体験ができる点だ。ラムセス２世の最初の王妃ネフェルタリのAIキャラが、古代エジプトへと誘ってくれる。
大規模展覧会とあって開幕日を前に前売り券の売り上げが10万枚を突破しており、一般入場、VR体験ともに既にソールド・アウトになっている日も多数あるのため、当日券ではなく必ず事前予約してから会場に足を運ぶことをおすすめ。なお、同展はシドニーの後、東京へ巡回、「ACN ラムセス大王展 ファラオたちの黄金」という展覧会名で2025年３月８日から９月７日まで開催。
【特別展「ラムセスとファラオたちの黄金」の取材動画はこちら！】
“Ramses & The Gold of The Pharaohs” – info
●会場：オーストラリア博物館（Australian Museum, 1 William St., Sydney） ●2023年11月18日（土）〜2024年５月19日（日） ●開館時間（12月25日クリスマス・デイを除き休館日なしで毎日開館）：月〜水9am-9pm（最終入館時間8pm）、木〜日9am-5pm（最終入館時間4pm） ●料金（※注：VR体験はそれぞれの料金に＋$30）：＊ピーク時（週末／祝日／ホリデイ）／大人$52、コンセッション$38、子供（３〜15歳）$34、2歳未満無料、＊オフピーク時／大人$43、コンセッション$32、子供（３〜15歳）$29、2歳未満無料 TEL: (02)9320-6000 australian.museum
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●特別展「ラムセスとファラオたちの黄金」
●特別展「ルイーズ・ブルジョワ」
●レストラン取材：東
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