「私に撮ってもらいたいという人が増えるよう
さらに自分のスタイルを確立していきたい」
フォトグラファー/グラフィック・デザイナー(Do-it Graphics主宰)
土井祐子さん(49歳)
Yuko Doi
【土井祐子さん撮影のジャパラリア表紙撮影風景動画はこちら!】

「グラフィック・デザイナーとしての仕事の延長で写真もかじるようになり、例えばレストランのメニュー・デザインの依頼を受けた際に料理写真などを撮影することはありましたが、今ではデザインよりも人物撮影の仕事の方がメインになりました(笑)」
表紙モデルの撮影を含みジャパラリア一冊丸ごとの誌面デザインを手がけるほか、自身が撮影したさまざまな家族の写真を掲載したジャパラリア誌上コラム「かぞくの足あと」の連載でもお馴染みのDo-itさんこと祐子さん。地元の名古屋造形芸術短大のヴィジュアル・デザイン科でグラフィック・デザインを専攻し、卒業後は印刷会社のデザイン・ルームに就職、3年後、デザイン事務所に転職、5年の社会人経験を経て25歳の時に来豪、シドニーの日本語媒体数社でやはりグラフィック・デザイナーとして経験を積み、永住権を取得した30歳で独立した。ジャパラリア専属デザイナーになってからも既に15年以上になるが、人物写真を撮る楽しさに目覚めるきっかけとなったのは、現在13歳になる一人息子のメイソンくんを出産したことだったという。
「メイソンが産まれてから親バカ丸出しでメイソンの写真ばっかりひたすら撮っていたら(笑)、その写真を見た友達から『私の子供の写真も撮って』とお願いされるようになり、ちょっとした小遣い稼ぎになればいいな程度の気持ちで、当初は週末だけ撮影の仕事をするようにしていましたが、次第に逆転して(笑)」
祐子さんが日本から取り寄せた着物を使っての七五三写真
撮影に必要なさまざまな大道具・小道具をそろえたレイン・コーヴの自宅スタジオでは主に産まれたばかりの新生児や幼児の撮影を、野外では家族写真の依頼が多いという。
「まだ幼い子供はしょっちゅう風邪を引きますし、野外撮影も雨天だと当然できず、常にリスケと戦ってます(笑)。子供に笑ってもらうためにスタジオだと“笑わせグッズ”をあれこれ用意していますが野外の場合、赤ちゃんには目の前で鍵束をジャラジャラ鳴らすのが意外にウケることに気づいたり、あとは私がジャンプしたり、カメラを使って“いないいないばあ”したり。ファミリー・フォトの場合、お父さんお母さんも表情が硬い人がいますが、変なギャグ言ってもスベって逆に場が白けるので(笑)、とりあえず私が笑ってつられ笑いしてもらうなどあれこれトライしています」
さまざまな家族の自然な表情を撮影するだけでなく、コロナ禍の2020年には3〜7歳の女の子対象に、西洋の童話のお姫様のようなドレスを何着か購入し、プロのヘアメイクさんによるヘアメイクも施して撮影する「プリンセス撮影会」を不定期に始め、こちらも毎回すぐに予約でいっぱいになる人気ぶり。同様に、祐子さんがネットで見つけて一目惚れしたという日本の着物デザイナーがデザインした、こちらも女の子の七五三用の着物を直接そのデザイナーに問い合わせ購入、七五三撮影も始めた。七五三撮影にもプロの着付け師兼ヘアメイクさんが付く。デザイナーである祐子さんが選ぶ衣装や小物などのセンスは抜群で、それも人気の理由だ。
「デザインって、依頼を受けた仕事を完璧にやって当たり前ですが、ファミリー・フォトは『こんなに素敵に撮ってくれて!』とすごく喜んでもらえるのが一番の醍醐味です。それと、写真を撮りにくる人はハッピーな人ばかり。特にウエディング、マタニティ、ニュー・ボーンなどはまさに人生の幸せ絶頂期だし、こっちも幸せをもらえてます」
そんな祐子さんの今後の目標は?
「写真とデザインの仕事はインボイスを分けているんですが、写真のインボイスだけでつい最近、延べ900件に達し、リピーターのお客様も多いですが、900組もの写真を撮らせてもらったんだと感慨深いです。今後もできる範囲でいい写真を追求したいです。ビジネスとして広げるというよりは深くいくという感じで。スマホの性能も良くなって、誰でも写真の加工もできる今の時代、それでも私に撮ってもらいたいという人が増えるよう、さらに自分のスタイルを確立していきたいなと思っています」
Do-it Graphics
●ファミリー・フォト$370(リピーター$320):野外撮影80枚、スタジオ撮影$50枚の高解像度デイタ込み ●ウエディング・フォト$550〜 ●七五三スタイリング・プラン$520 ※レイン・コーヴのスタジオ及び近郊での撮影以外は別途出張費あり($20〜) E-mail: yuko_doi@doitgraphics.com インスタグラム:yuko_doitgraphics 公式サイト:doitgraphics.com
【※ほかにもまだまだたくさんいる「輝く女性たち」のリストはこちら!】
【ジャパラリア公式YouTubeチャンネル最新投稿】
●体験レッスン取材:シドニー・ポーセレン・アート・クラブ
●シドニー探訪:パワーハウス博物館
●レストラン取材:ゴールド・クラス達磨
(※動画視聴は↓以下の画像ではなく↑上の赤い太字をクリック♪)
