2018年1月に日本産柿の輸出検疫条件が緩和されオーストラリアに輸出可能となったことを受け、その第1号として去る11月、和歌山県産柿を初めて輸出、日本貿易振興機構(ジェトロ)主催の下に11月21日、シティのソフィテル・ホテル・シドニー・ウェントワースで日本食レストランやメディア関係者を対象にしたプロ向けセミナーが開催されました。
セミナー開催の挨拶をするジェトロ・シドニー事務所の中里浩之所長
日本最大の柿の産出量を誇る和歌山県は、美味しさの点でも定評のある上品な甘さの種なし柿を作り続けており、1987年からは毎年、天皇皇后両陛下にも献上しています。セミナー開催に当たって和歌山県の「JA紀北かわかみ(紀北川上農業協同組合)」の木村恵一代表理事・専務ほか数人も日本から来豪、木村専務の和歌山県産柿についての説明の後、柿そのものはもちろん柿を使ったデザートなどの試食会が行われました。柿は果肉もオレンジ色の一般的なもののほか、和歌山県でのみ生産される果肉に黒い斑点があるのが特徴の「紀の川柿」も出され、参加者たちは食べ比べながら両者の美味しさを堪能していました。
和歌山県産の柿に対する深い愛情も感じられたJA紀北かわかみの木村恵一専務の柿についての説明
今回の輸出は一般市場向けではなく日本食レストランなどへ柿が配られただけに留まりましたが、近い将来、英語で柿を意味する「パーシモン(Persimmon)」ではなく堂々と「Kaki」という名称でオーストラリアの果物売り場に日本産の柿が並ぶ日が期待されています。
試食会で出された柿と柿を使ったデザート