金森マユさんの舞台作品「村上安吉」がパラマタで再演

 シドニー在住の写真家/総合メディア・アーティストで、主にオーストラリアに縁のある日本人を追った歴史/事件ドキュメンタリーのジャンルにおいて高い評価を得ている金森マユさんが手がけた舞台作品「村上安吉~スルー・ア・ディスタント・レンズ~」が3月16日(水)から19日(土)まで、パラマタのリヴァーサイド・シアターズ内レノックス・シアターにて公演されます。2014年にダーウィンで開催されたダーウィン・フェスティヴァルでの初演を皮切りに、ブルーム、アデレードなどでの巡演を経て昨年シドニーのダーリングハーストで上演されて以来のシドニー再演と相成りました。それも今回はパラマタが会場ということもあり、ダーリングハーストまでは足を延ばせなかったというパラマタ周辺在住の日本人にぜひおすすめ(劇場はパラマタ駅から徒歩15分)。

劇中で金森マユさんの役を演じる由良亜梨沙さん
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 同作品は第二次世界大戦中にオーストラリアでその生涯を閉じた日本人写真家・村上安吉さんの人物像を追う内容となっています。1887年に和歌山県からオーストラリアに渡った村上安吉さんはブルーム、そしてダーウィンで写真家として暮らしていましたが、第2次世界大戦の勃発によって敵国民として収容され、1944年に収容所で亡くなりました。オーストリア在住35年の金森マユさんが日豪史を振り返り、村上さんの写真探しを始めます。

 ともにシドニー在住の日本人俳優・橋本邦彦さんが村上安吉さんに、由良亜梨沙さんが金森マユさんの役にそれぞれ扮したほか、舞踏家のうみうまれゆみさんがヴィデオ出演、アナログ時代の写真家(村上さん)と現代の写真家(金森さん)の対話を通し、愛と未来を求める過去への探求をテーマに写真、ヴィデオ、ナレイション、生演奏で送るマルチ・メディアな舞台演劇です。再演に当たっての金森マユさんからのメッセージは以下の通り。

「長年オーストラリアで活動している日本人アーティストたちと一緒に創った作品です。昨年2月のシドニー初演に続き今回再演されることになったのは、オーストラリアに住む私たち日本人の視点や心がオーストラリア社会の人々にも伝わったからだと思っています。そしてその心音を劇場という親密なスペイスで共有することで、人間同士の魂の繋がりがさらに深まることと思います。今回は村上安吉のミニ写真展も会場ロビーで行う予定です。これらの写真はこの作品を創るために探し当てたもので、長らくその存在は知られていませんでした。村上安吉が写したブルームやダーウィンで暮らしていた当時の日本人の写真は多文化主義国家オーストラリアにとってとても貴重なものと位置付けられ、公演の後、西オーストラリア州立図書館と海上博物館に所蔵されることになりました。会場へのアクセスも整っていますので、ぜひ私たちと一緒に“魂”を繋げにいらしてください!」

Yasukichi Murakami: Through A Distant Lens – info

●会場:リヴァーサイド・シアターズ内レノックス・シアター(Lennox Theatre, Riverside Theatres, Cnr. Church & Market Sts., Parramatta)●期間:3月16日(水)~19日(土)●開演:全日程7:30pmのほか、19日(土)のみマチネ2:30pm公演もあり ●料金:大人$39、コンセッション(シニア・カード保持者/年金受給者)$34、コンセッション(30歳以下/学生)$25 ☎ (02)8839-3399 riversideparramatta.com.au

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