日本人の山田芽依さんも子役で出演中の「マチルダ・ザ・ミュージカル」全豪キャスト版!

大人も笑って泣けて勇気をもらえる!

チャーリーとチョコレート工場Charlie and the Chocolate Factory)」などでお馴染みの英国の作家ロアルドダール19161990が晩年の1988年に発表した児童文学のベストセラーマチルダはちいさな大天才Matilda)」を基にしたミュージカルマチルダ・ザ・ミュージカルが英米に続いて8月全豪キャスト版によりオーストラリアで初演の幕を開けスター内シドニーリリックシアターにて12月6日まで絶賛ロングラン公演中!

客席に向かって大きく揺れる圧巻のブランコ・シーン
(※Photos by James Morgan)
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 タイトル・ロールであるヒロインのマチルダが小学生であることから、本作は子供向けの作品かと誤解している人もいるでしょうが、ブラックとも受け取れるユーモア・センスの数々などは完全大人向けで、もちろん子供も楽しめるようにはなっていますが、どちらがより本作を満喫できるかというと、間違いなく大人のほうです。実際、全豪キャスト版による本作の初日に先駆け関係者を招待して開かれたプレヴュー公演では、カーテン・コールの一番最後にその他のキャスト全員に続いてマチルダを演じた少女が一人で舞台奥から登場すると、客席の大人たちは誰に無理強いされるわけでもなくほぼすべてが立ち上がり、スタンディング・オヴェイションの割れんばかりの拍手喝采とともにこの少女を迎えました。

マチルダが話して聞かせるハラハラドキドキの展開のお話に
聞き入る図書館司書のミセス・フェルプス
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matilda1510-6.jpgゆっくりではありますが床からせり上がってくる本の山の上にマチルダが立って歌うシーンは何度もリハーサルされているであろうとはいえ、子タレなのでちょっとハラハラ

 

 昨今の大作ミュージカルと違って舞台自体は大掛かりなセットを組んだものではなく、また、舞台転換はコンピューター制御のみに頼らず出演者たちが歌いながら自ら行うシーンなどもありますが、幼い子供たちを多数配した作品として、一歩間違うと事故になるような、細かい計算の上に成り立つ部分もあり、リハーサルはさぞや大変だったことかと思われます。

 リハーサルが大変だったのは間違いなく、1回の公演につき9人の子役は全員がダブルまたはトリプル・キャストという中、マチルダ役と、もう一人見せ場が多い少年ブルース役に関しては4人態勢なため(9人に対し総勢29人の子タレ)、つまり、リハーサルはそれら4人分やる必要があったわけで、当然、初日直前に本番と同じ衣装やライティングで行う最終的なドレス・リハーサルも最低でも4回はこなしたことになります。子タレを多数起用した舞台作品は、なので成人俳優のみのものより準備期間を長く取られるのです。

子タレも全員、体当たり演技
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 子供も大人も、それにアンサンブルに至るまで出演者は全員好演、アンサンブルにもほとんどの出演者にソロで歌うパートが与えられていて、皆、生き生きと輝いています。特筆すべきはマチルダが通う学校の厳格な女校長ミス・トランチブルを演じるジェイムズミラー。そう、英米でもこの役は男優が女装して演じるのが定番となっていて、かつては五輪のハンマー投げの選手でもあったというミス・トランチブルは老いてなおかくしゃくとした女性で、生徒たちだけでなく優しい女性教師ミス・ハニーをも震え上がらせる存在。まだ35歳で素顔は十分イケメンのミラーが豊満なバストを持つ初老のミス・トランチブルになりきる姿は見事。

 そのミス・トランチブルから三つ編みを掴まれてハンマー投げよろしくグルグル振り回される少女アマンダ役は3人態勢のトリプル・キャストですが、その中の一人に、なんと本公演中、キャストもスタッフも含め唯一の日本人である山田芽依(めい)さんが出演しているのも日本人にとっては見逃せないポイント。

両親に顧みられず家では孤独なマチルダ
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マチルダの唯一の良き理解者である担任教師ミス・ハニー
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 ストーリーも単純そうに思えてその実、クライマックスではあっと驚くドンデン返しがあり、英ローレンスオリヴィエ賞米トニー賞受賞の「マチルダ・ザ・ミュージカル」は、大人も笑って泣けて勇気をもらえる一大エンターテイメントとして大勢の人におすすめです!

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Matilda The Musical

Story
 詐欺まがいのうさん臭い中古車販売業者の父と、派手に着飾ることしか頭にない母の下に生まれた女の子マチルダは、5歳のころから難しい本を読みこなせる少女に成長したが、両親はまるでマチルダに関心を払わず。小学校へ上がったマチルダは、厳格な女校長ミス・トランチブルと、校長室にあると噂される“チョーキー”と呼ばれるお仕置き部屋の存在に震えながらも、優しい担任のミス・ハニーによって初めて高い知能を認められる。マチルダは、よく本を借りに行く町の図書館で司書のミセス・フェルプスに可愛がられ、ミセス・フェルプスはマチルダがストーリーを考えた、サーカスの脱出曲芸師(escapologist)と彼が愛した女性のお話の続きを毎回楽しみにしていたが、実はそのお話は…。

Info
●会場:ザ・スター内シドニー・リリック・シアター(Sydney Lyric Theatre, The Star)●期間:12月6日まで絶賛公演中! ●開演:夜公演(水~日)水~土7:30pm、日6:30pm、マチネ(水・土・日)水・日1pm、土2pm ●料金:$79~$199 au.matildathemusical.com

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