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12 Coloured Pastels ~十二色のパステル~

Colour No.12: White(最終話)

いつもの席で、今日はあなたに手紙を書いています。 あなたがさっき運んでくれたホットココアを飲みながら、ゆっくりと時間をかけて、想いを伝...(続きを読む)

Colour No.11: Purple

 日本から届いたマコからのエアメイルに、ピンク色の押し花が同封されていた。白い和紙の紐がつけられ、ラミネート加工まで施されてそれはそれは...(続きを読む)

Colour No.10: Black

 目を白黒させる、と書きかけてわたしは「あっ」と声をあげた。  主人公は青い目の西洋人という設定だった。びっくりしているさまを表現した...(続きを読む)

Colour No.9: Turquoise

 私は魔女になりたかった。小さいころから、そればかりを考えて暮らしていた。どうすれば魔女になれるのかわからなくて、誰も教えてくれなくて、...(続きを読む)

Colour No.8: Orange

 その小さなサンドイッチ屋さんは、ボタニックガーデンのそばにありました。店先のひさしと看板はオレンジ色で、白字で「Ralph&rsquo...(続きを読む)

Colour No.7: Green

 なぜオーストラリアに来たのかを尋ねられて「緑を描きに」と答えると、みんな返答に困るらしい。「ああ、そう」とそこで話を打ち切りにしてしま...(続きを読む)

Colour No.6: Grey

 ねえ、聞いてくださる? 私たち結婚して50年なんです。ホテルのオープンカフェで朝食なんて、なんだかちょっと落ち着かないけど、たまには洒...(続きを読む)

Colour No.5: Red

 はぐれたらキリンの前。そう決めて一緒に回っていたタロンガズーで、私は早々にひろゆきさんの姿を見失い、もう15分もキリンを眺めている。オ...(続きを読む)

Colour No.4: Blue

 サムシング・フォーって知ってる?  プチトマトを口に運びながら理沙は言う。かつては「グルメツアー」と称してあちこち食べ歩きに出かけた...(続きを読む)

Colour No.3: Pink

「エナせんせい、おててみせて」  麗美ちゃんにせがまれて、私はちょっとだけ躊躇した。くりくりした瞳が私を見上げている。朝、幼稚園に登園...(続きを読む)

Colour No.2: Yellow

 おいしそうに見せる基本の5色。  カフェで読み込んだ弁当づくりの本にはそう書いてあった。赤、緑、黄色、茶色、黒。赤のプチトマトは入れ...(続きを読む)

Colour No.1: Brown

 僕の好きなその人は、ココアさんという。  ほんとうの名前は知らない。僕が勝手にそう呼んでいるだけだ。  僕が勤めているカフェの、窓...(続きを読む)

※青山美智子さんはここに掲載の小説のほか、エッセイ「いろはにポケット」を月刊ジャパラリア“紙媒体版”独占で大人気連載中!

筆者プロフィル…あおやま・みちこ
1970 年6月9日生まれ。O型。大学卒業後、渡豪。2年間のオーストラリア生活を経て、上京。「主婦と生活社」「扶桑社」「KKベストセラーズ」など、数社で雑誌編集者として勤務。結婚退職後、フリーに。03年、短編小説「ママにハンド・クラップ!」で第28回パレットノベル大賞(小学館主催)佳作受賞。同年9月、男児を出産し、夫と3人暮らし。現在、横浜市在住。短編小説「街灯りの向こうに」は、09年に奥田瑛二、中村優子、ジリ・ヴァンソン主演により映画化された。